昭和22年12月04日 衆議院 財政及び金融委員会

[025]
日本自由党 宮幡靖
この法案のうち第1頁のしまいから3行目にあります「前項の場合においてその事務の執行に当り当該職員の生命又は身体に著しい危険を及ぼす虞がある」この事項でありまするが、これは具体的に申せばいかなる場合でございましょう。

[026]
政府委員(大蔵事務官) 今井一男
主といたしまして特殊な第三国人等に対する検査調査ないし滞納処分、こういった場合が該当するものと考えております。

[027]
日本自由党 宮幡靖
第三国人というお答えでしたが、それは間違いありませんか。そういたしますと、何か税務の調査、検査、滞納処分等にいく場合は、納税義務者から重大なる危険に襲われておるということを大蔵当局は予想してのことでございますな。

[028]
政府委員(大蔵事務官) 今井一男
従来からすでにその実例は幾多ございまして、相当の犠牲者もすでに発生いたしております。残念ながら現在におきましては、そういったことを頭に考えなければならぬ事態に相なっております。

[029]
日本自由党 宮幡靖
ただいま政府委員から御説明のございました実例を、この際差支えない程度に御開陳を願いたいと思いますが。

[030]
政府委員(大蔵事務官) 今井一男
先ほども大臣がお話になりましたが、本年7月でありましたか、神奈川の間税課長の端山君が川崎の桜本一帯の酒の密造の検挙にまいりまして、その帰路川崎税務署で打合せをいたしまして、その帰りに暴漢に襲われたのであります。病院にはいりまして2日いたして、ついに死亡いたしたのであります。

その際におきましても、その検挙に携りました署員で、途上で第三国人から拉致されようというような危険な場合もあったのであります。相当税務署でも威嚇を受けておるという事実があった次第であります。またそれ以外に各国人でも、密造の検挙につきまして、間々そういう事態が発生いたしておるのであります。



[033]
日本自由党 宮幡靖
これは保護する立場での法案でありますが、間税強制の実態におきましては、第三国人のような、さような違法なことをいたします特別な階級の人たちを別に考えますと、現在ではむしろ間税係員の方が、納税義務者に対して誤った攻勢をとっておる傾きの方が多いのであります。